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あなたは何に急いでいますか? 満足な人生にするために急ぎたいこと

 

2020/01/16

こんにちは!
チューリップ企画スタッフのわかです。

スピード命の現代人

最近「急ぎません便」というのが話題になっていました。

ファッション通販サイトで取り入れられ始めたそうですが、注文を受けてから1日から3日後に発送になる分、通常の送料より少し安くなるのだとか。

そんなに急いでいない人も多いでしょうから、需要はたくさんあるのかもしれません。

昔は手紙を届けるのにも日数がかかり、依頼する費用も今以上にかかっていたと思います。

しかし、現代では、翌日配送がすっかり当たり前になってしまいました。翌日どころか注文した当日中に届けられる便もあると聞きます。

早く届くのは嬉しいことですが、宅配業者はきっと大変でしょうね。

世の中は、時間がない時間がないで皆急ぎ足になっているようです。

どの場面にもスピードが求められ、いつも何かに急き立てられているような感じがします。

「1日が24時間よりも、もっと長ければいいのに!」と嘆いている人もいますが、それだけたくさんやるべきことがあるのでしょう。

人生はどのくらいの長さなのか?

実際、人生の時間は限られています。

お釈迦さまは、命の短さについて次のような例えで教えられました。

弓の名手が4人、背中合わせでそれぞれ、東西南北の方向を向いて立っている。

そして、それぞれが一斉に東西南北の方向へ矢を放つ。

ものすごいスピードで各方向へ飛んでいく矢を、一瞬にしてすべて掴んで戻ってくる男がいたら、どうだろうか。

とても速いとみんな思うだろうが、それよりもはるかに足が速いのが命なのだよ

人生を80年とすると、1年は365日ですから、29,200日あることになります。

私は、この事実を聞いた時に、京でも兆でも億でもなく、「万」という馴染みのある数字で事足りてしまうほどの日数しかないことに驚きました。

夢に日付!』(渡邉美樹著)という本の中にも次のように書かれています。

砂時計のようなガラス容器があって、その上部に1円玉がいっぱい入っている様子を想像してください。

そのなかに入っている1円玉の数、それはあなたがこの世で生きるであろう日数です。

さて、1円玉はいったい何枚あると思いますか。

日本人の平均寿命は、男性78.64歳、女性85.59歳
(参考・厚生労働省「平成16年簡易生命表」)

平均すると、82歳前後で人生を終えることになります。

つまり1円玉の数は82年×365日=29930枚ということになります。なんと3万枚にも満たないんですね

この1円は、新しい1日への参加料として、毎日1枚ずつ下に落ちていきます。最後の1枚まで落ちた人は、無事に寿命を迎えることができて、「めでたし、めでたし」ですが、人生はそううまくいきません。

この砂時計には一つだけルールがあります。

それはたくさんの1円玉のなかに、たった1枚だけ金色の1円玉が入っていて、それが下に落ちた瞬間、その他の1円玉も一気に落ちてしまうというもの。これが唯一の特別ルールなのです。

皆さん、もうおわかりですね。

この金色の1円玉は、いつ訪れるかわからない「死」です

82年の人生は決して約束されたものではないのです

金色の1円玉が落ちるのは、100枚目なのめ1万枚目なのか。明日なのか、それとも30年後なのか、これはだれにもわかりません。

もし、金色の1円玉が1年後に落ちるのだとしたら、あなたは何がしたいですか。それまでにどんな自分になっていたいですか。

人生というのは、自分が思っている以上に短いものなのかもしれない

そのことに、気づかされる話です。

水でも、お金でも、時間でも、いくらでもあると思うと、無駄遣いをしてしまうものです。

しかし、それらが無限にあるものではなく、有限であると気づいた時、考え方は大きく変わります。

無駄遣いしないように、大切にしようという意識が生まれるのです。

だからこそ、使える時間が限られていると思えば、一刻も無駄にしないように、急ぎ足になるのでしょう。

人生を後悔しないためのもう1つの視点

それは、人生を後悔しないために非常に大切な心がけなのですが、後悔しないためには、もう1つ大事な視点があることを仏教で教えられています。

それは、「限られた時間をどんなことに使うのか」ということです。

私たちは欲に動かされていますので、やりたいことは次から次に出てきます。

綺麗な景色を見に、旅行に行きたいな。

美味しいものを食べに行きたいな。

新しい趣味を始めたいな。

1つのことが終わったら、また別のことに心が動き、これで終わり、ということはありません。

やりたいことは無限に出てくるのに、それを実行するための時間は有限

道理で忙しくなるわけです。

しかし、片っ端からやりたいことを実行していっても、いずれ必ずやりきれなかった、という時が来ます。そうなると、後悔が残るのではないでしょうか。

どうやら、やりたいことさえやっていれば後悔のない人生になるとも言い切れないようです

「やりたいことはたくさんあっても、実際何をしたら本当に満足できるか分からない」

そんな声もよく耳にします。

皆、忙しい忙しいと言いながら、そういうものを探し求めているのかもしれません。

お釈迦さまが示す“急ぐべきこと”

2600年前の人も、現代人と変わらず、欲を追い求める生活をしていたと見えて、お釈迦さまは次のように警鐘を鳴らされています。

世人薄俗にして共に不急の事を諍う

「世の中の人は、急がなくてもいいことに力を入れて、本当に急ぐべき人生の大事を知らずにいる」と言われているのです。

では、本当に急ぐべきこととは何でしょうか?

お釈迦さまは次のように言われています。

人身受け難し、今已に受く。

仏法聞き難し、今已に聞く。

この身今生に向かって度せずんば、さらにいずれの生に向ってか、この身を度せん

生まれ難い人間に生まれて良かった。

聞き難い仏法を聞けて良かった。

今、生きている時に本当の満足を得られなかったら、いつ得られるというのだろう。

本当の幸せになるチャンスは今しかない。

本当の満足を得るにはどうしたらよいのか。

何に時間を使ったら後悔しない人生になるのか。

まさにそれを教えられたのが仏教なのです。

本当に急ぐべきことを知って、時間を有効に使っていきたいですね。

それでは、また(^^)/

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