やり残した宿題はありませんか? 悲劇を生まないためのお釈迦さまの忠告
2020/01/16
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。
夏休みの悲劇は後を絶たず
8月も半ば、夏休みも残り半分となりました。小学生のお子さんを持つ親御さんは、「子どもの夏休みの宿題をいかに進めるか」に悩んでおられるのではないでしょうか。
自由研究のテーマはどうするの?
夏休みに入ってから絵日記全然書いてないけど大丈夫なの?
提出期限まであと2週間しかないよ!
そんな親御さんの心配をよそに、夏休みを満喫している子どもたち。
傍から見ると楽しそうでいいなあと思いますが、のんびりしていると後で大きなしっぺ返しを食らうことになります。
いつの時代も後を絶たない「夏休みの悲劇」。
今回は、人生の縮図ともいえる夏休みを通して、私たちが最後泣かないために大切なことを考えてみたいと思います。
夏休みの宿題に泣く理由
そもそも、夏休みの宿題に手を付けずにのんびりしてしまうのはなぜなのでしょうか。それは、時間がたくさんあると思うからでしょう。
小学生の頃、中休みの20分間でも外に飛び出して元気に遊んでいたことを思い出します。
そんな子どもたちにとって、約1か月ある夏休みは、無限にあるように感じてしまうのも無理はないかもしれません。
ところが大人たちは、時間は長いように見えてあっという間に過ぎて行ってしまうことを知っています。
そして、このままでは子どもが最後泣くことになるのも分かっています。
ですから、早く宿題に取りかかりなさいよ、と忠告するのですが、そんなことないだろうと思う子どもたちは楽しいことに夢中で、全く耳を貸しません。
大人たちの言葉が本当だったと理解するのは、夏休みの終盤になってからです。
「だから早くやりなさいって言ったでしょ!」と怒られ、半泣きになりながら宿題に取り組む。
各家庭で繰り広げられているこのような光景は、一種の夏の風物詩となっています。
人生は長いもの?
これは実は人生においても言えることです。現代では80年90年生きることが当たり前になってきました。
平均寿命も、医学の発達によってどんどん延びています。
ですから、人生といえば80年90年を想定しているのではないでしょうか。
それだけあれば、やりたいことは何でもできるような気がしてしまいます。
美味しいものが食べたい、旅行がしたい、スポーツに挑戦しよう、資格試験にも挑戦したい、仕事で成功したい、昇進したい、良い家庭を築きたい。
やりたいことには限りがなく、次から次に出てくるのです。
人生先が長いんだから、やりたいことを片っ端からやっていこう。
多くの人はこのような思いで、人生を過ごしています。
ところが、人生は長いように見えて、過ぎてみるとあっという間だとよく言われます。
時間の感じ方は年を取るごとに年々早くなっていくのです。
これは「ジャネーの法則」で説明されています。
5歳の子にとって、1年は人生のうちの5分の1です。
一方、50歳の人にとって、1年は人生のうちの50分の1ということになります。
この法則からすれば、年を重ねれば重ねるだけ、1年の感じ方は短くなっていくでしょう。
実際、多くの人がそのように感じているのではないでしょうか。
お釈迦さまの忠告
人生80年90年生きることができたとしても、あっという間に過ぎて行ってしまう。それどころか、そんなに生きられる保証もないのが人生だよ、とお釈迦さまは忠告されています。
「出息入息 不待命終」
(出る息は入る息を待たず、命終わる)
吸った息が吐き出せなかったら、吐いた息が吸えなかったら、その時が人生の終わり、臨終であるということです。
長いように思っていても、事実は一息一息におさまっているのが人生なのです。
それだけ短い人生で、やるべき人生の宿題に真っ先に取りくまなかったら、最後泣くことになってしまうとこのようにも警鐘を鳴らされています。
「世人薄俗にして、共に不急の事を諍う」
(世の中の人は、目の前のことに心を奪われて、本当に急ぐべき人生の宿題をおろそかにしている)
お釈迦さまは仏教を説かれ、私たちに何度も何度も忠告しておられるのですが、私たちは耳を貸さず、まだまだ大丈夫とのんびり構えています。
その結末は、夏休みの最終日に泣く子どもたちよりも悲惨なものかもしれません。
真っ先に取り組むべき人生の宿題とは
では、真っ先に取り組むべき人生の宿題とは一体なんでしょうか。それは、死を前にしても決して崩れることのない絶対の幸福の身になることであると教えられています。
「人身受け難し、今已に受く」
(生まれ難い人間に生まれることができてよかった!)
早く人生の宿題を終えて、人間に生まれたことを喜べる身になりなさいよ、と常に私たちに教えられていたのがお釈迦さまなのです。
夏休みもあと半分。
子どもたちが泣くことのないように発破をかけることも大切ですが、自分自身の人生の宿題も忘れないようにしたいと思います。
それでは、また。
この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!