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人生は山あり谷あり 勝っても負けても大切な心がけ

 

2020/01/16

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。

一番印象に残っているメダルは?

レスリングの吉田沙保里選手が引退を発表しました。
テレビやCMにも引っ張りだこで、お茶の間でも親しまれている選手だっただけに、引退を惜しむ声も多くあったようです。
私の周りでも、残念がっている人がたくさんいました。

先日行われた引退会見では、記者からの様々な質問に歯切れよく答えられていました。
その中で特に印象的だったのが、「最も印象に残っている五輪や世界選手権のメダルは?」という質問への答えです。
吉田選手は、一番最後に獲得したリオ五輪の銀メダルをあげていました。
その理由を次のように述べています。

それまでは世界で16回、表彰台の一番高いところに立ち、「やった、勝てて良かった、うれしい」という気持ちしかありませんでした。
リオ五輪では「負けた人って、こんな気持ちだったんだ。競い合う仲間がいたから(自分は)頑張ってこられたんだ」と知ることができました。

負けて得ること、知ることは大きかった。リオの銀メダルが、私を一番成長させてくれたということで思い出に残っています。

勝ち続けていると折れやすい?

吉田選手といえば、オリンピックは3連覇、世界選手権は前人未到の13連覇を達成。
「絶対女王」の異名が象徴するように、圧倒的な強さを誇っていた選手です。
世界大会で16個の金メダルを勝ち取った吉田選手が、唯一色の違うリオオリンピックの銀メダルを挙げたことがとても印象的でした。
そして、引退会見の場でこのように言える吉田選手のかっこよさを改めて感じました。

私たちには慢(まん)という自惚れ心が誰しもあると言われます。
慢というのは、自分よりも下の人を踏みつけにする恐ろしい心です。
その自惚れ心が出てくるのは決まって順境のとき。
勝ち続けていればいるほど、「自分はすごいだろう」とふんぞり返る心が出てきてしまうものではないでしょうか。

そんな人は勝つことが当たり前になっていますから、それらを失ったときに大きなダメージを受けることになるかもしれません。
一度の逆境で、ぽっきりと折れてしまう人も多いようです。

勝ち続けるだけが人生ではない

吉田選手は、リオオリンピックの後に受けたあるインタビューで、次のように話しています。

勝つことだけじゃないので、人生は。

ずっと勝ちだけの人なんていないし。

あれほどの記録を持つイチロー選手だって、ヒットを一本も打てない日がある。

人間は、機械でもロボットでもないし、壊れることも、あるから……。

自分で人生を決めていかないといけないし、後は自分でどうしていくかだから。

仏教では、諸行無常と教えられます。
諸行とはすべてのもの、無常とは続かないということで、すべてのものは続かないということです。
人は必ず衰えていきますから、年を重ねるごとに体力も技術も落ちていきます。
ですから、一流の選手であっても、いずれ必ず勝てなくなる日が来るのです。

人生で大切な心がけ

沈んで屈するな、浮かんでおごるな」という言葉を聞いたことがあります。
人には時として逆境が訪れますが、一度挫折したからといって落ち込んではならない。
また、たとえうまくいくことが続いたとしても、いずれ終わりがくるのだから、決して自惚れることがあってはならない。
そのように戒められている言葉です。

吉田選手は、勝ち続けていても決しておごることなく、日々の練習に励んでいました。
負けた時には、競い合う仲間や支えてくれた人への感謝を持ち、すぐに気持ちを切り替えています。
だからこそ、多くの人から応援され、活躍できたのでしょう。

スポーツ選手でなくても、私たちは、日々勝った負けたと一喜一憂しています。
勝てば舞い上がり、負ければ落ち込んで何も手につかなくなることもしばしばです。
しかし、人生は山あり谷あり、雨の日も晴れの日もあると言われます。
順境が続けば、次は逆境がやってくるぞと気を引き締めなければならないでしょう。
逆境が来れば、ここを乗り越えたら順境がくるに違いないと耐え忍ぶ心がけが大切なのではないでしょうか。

自分の心をよくよく見つめ、一つ一つの結果を真摯に受け止めて、日々向上に努めていきたいと思います。
それでは、また(^^)

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