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本質を知って快適な毎日を 羽海野チカさんの呟きから考える他人の評価

 

2020/01/16

皆さん、こんにちは!

チューリップ企画スタッフのわかです。

羽海野チカさんの呟き

現在実写映画が公開されている『3月のライオン』は、将棋をテーマに扱った作品です。

主人公は高校生にしてプロの棋士である桐山零(きりやまれい)

厳しい勝負の世界を描く一方で、高校生ならではの学校での日常や、周囲の人たちとの交流も描かれています。

その作者である羽海野チカさんは、ツイッタ―を利用していて、感じていることや自分の思いなどをよく投稿しています。

そんな羽海野さんが、先日ツイッタ―で叫んでいたことが話題になっていました。

漫画の内容について、将棋の対局シーンを多く入れると、「日常生活をもっと描いてほしい」と言われるし、

日常生活を描くと、「将棋漫画なのに対局シーンが少ない」と言われる。

青年誌に連載していると女性は買いにくいし、漫画の原画展をすると男性は行きにくいという意見が出る。

皆の要望に応えたいけれど…

じゃあ、どうすればいいの?」という、やり場のない感情がそのツイートから伝わってくるようでした。

羽海野さんといえば、大変人気のある漫画家なので、男女問わず様々な層の読者がいることと思います。

好きな作品だからこそ、読み手としてはいろいろと要望を言いたくなるのもわかります。

しかし、10人いれば10通りの意見があり、受け止め方があり、感想があります

将棋のシーンを多く入れると一部の層の読者は喜ぶでしょうが、日常を描いているシーンの方が好きだという読者は不満に思うでしょうし、

じゃあ、そちらの読者の要望に応えようと思って日常シーンを多く入れると、将棋の対局シーンが楽しみで読んでいる人は残念に思うでしょう。

他にも、「あの登場人物をもっとたくさん出して」とか、「もっとこういう展開にしてほしい」とか、いろいろな声が寄せられているかもしれません。

せっかく作った作品でも、いい評価をくれる人もいれば、不満を持つ人もいる

多くの人に読まれていればいるほど、聞こえてくる声は増えるでしょうから、つくづく大変な仕事だなあということが分かります。

人の言うことに振り回される私たち

私たちも、人からいろいろなことを言われることがありますね。

2人の人から真逆のことを言われて、「どうするのが正解なんだろう…」と悩んだ経験のある人も多いのではないでしょうか。

八方美人」というのは、誰に対しても愛想よく振舞い、当たり障りがなく応じる人のことを言われた言葉です。

この単語にいい印象を抱かない人はたくさんいます。

それは、その振舞いに問題があるのでしょう。

良く思われるためには、相手の言うことに合わせなければいけませんが、皆に合わせていたらどこかで必ず矛盾が生じるからです

こちらの人が右と言えば、あちらの人は左と言う。

あちらの人が白と言えば、こちらの人は黒と言う。

同じものを見ているはずなのに、受け取り方は様々で、全ての人が納得いくようにするのは至難の業なのかもしれません。

お釈迦さまから学ぶ人の評価の本質

それは人に対する評価にも言えること。

法句経(ほっくきょう)というお経には、お釈迦さまの次のようなお言葉が残っています。

過去にも、今にも、未来にも、皆にて謗る人もなく、皆にて褒むる人もなし

たとえ周り中から嫌われているような人でも、中にはその人のことを評価する人もいる。

一方、多くの人からいい印象を持たれている人気者であっても、その人気に嫉妬して、よく思わない人もいる。

100%好かれる人もいなければ、100%嫌われる人もまたいない、ということです。

人の評価の受け止め方で大事なこと

人が人を評価するときは大抵、その人の都合が入るもの。

昨日は迷惑をかけられて、「嫌な人だな」と思っていても、今日その人がお菓子を持ってお詫びに来てくれたりしたら、ころっと印象は変わってしまいます。

そうであってはいけないと思いつつも、どうしても自分に都合がいいか悪いかでその人のことを判断してしまうのです

そう考えると、人の評価というのもあてにならないものかもしれません。

かといって、自分だけではいいものは作れませんから、人の意見に耳を傾けるのも確かに大事。

しかし、他人の意見にとらわれて、いい作品ができなくなってしまったらそれこそ本末転倒です。

羽海野さんも、ツイートの最後に「自分を信じて作品作りを続ける」と書いていました。

きっとこれからもいい作品を生み出してくれることと思います。

他人の言うことに耳を傾けつつも、自分の信じた道を突き進んでいくことの大切さを、いつも忘れずにいたいものです。

それでは、また(^^)/

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