未来に向かう精進の心がけ 「次の作品が最高傑作」に込められた向上心
2020/01/16
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。
チャップリンの最高傑作
先日見ていた番組で、俳優の松坂桃李さんが「NEXT ONE(ネクスト ワン)」を座右の銘にしていることを知りました。この「NEXT ONE」は、チャールズ・チャップリンの言葉だと言われています。
チャップリンといえば喜劇王として有名です。
実際には見たことがなくても、名前くらいは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
生涯映画製作に携わり、数々の名作を生み出してきたチャップリン。
ある時、チャップリンに「あなたの最高傑作は何ですか?」と聞いた人がありました。
チャップリンはその時に「The next one(次の作品さ)」と答えた、という話があります。
実際にこのように答えたかどうかは置いておいて、「NEXT ONE」とは、とても素敵な考え方だと思いました。
それまで作ってきた作品は、多くの人から高く評価されているものばかりですから、その中にはもちろん、自分で傑作だと思えるようなものもあったに違いありません。
しかし、「次はよりいい作品を作りたい」という向上心から「NEXT ONE」という言葉が自然と出てくるのでしょう。
懈怠(けたい)と精進(しょうじん)
私たちには誰にでも欲の心があると教えられています。欲の心にもいくつか種類があって、その中の1つが睡眠欲(すいみんよく)です。
睡眠欲とは、眠たい、楽がしたい、怠けていたいという心のことを言われます。
この睡眠欲に流されると、懈怠(けたい)という行動になって表れます。
これは、怠けたり楽をしたりすることを言われた仏教の言葉です。
仏教では「自分のした行いがすべて自分の結果となって表れる」因果の道理(いんがのどうり)が説かれています。
怠けたり楽をして種を蒔かなければ、思うような結果は得られませんよ、と教えられるのです。
逆によい行いとして勧められているのは、精進(しょうじん)です。
「精進料理」という言葉で聞かれたことがあるかもしれません。
精進料理は肉や魚を使わない料理のことを言っていますが、実際の精進の意味とは、「精を出して進む」ということで努力ということです。
努力することが大事とは、誰でも知っていることでしょう。
ところが、睡眠欲いっぱいの私たちは、気を抜けばすぐに楽な方に流されてしまいます。
そうではなく、よい結果を求めるならば、常に自分と戦って努力していきなさいよと教えられているのですね。
現状維持ではいけない理由
そうは言っても、実際には努力を続けていくということは大変なことです。私たちは常に、休息を求めています。
ですから、何か一つでもうまくいったり、物事が順調で安定していると、「このままでいいかな」と、現状維持を望む気持ちが出てきます。
しかし、そこには大きな落とし穴が潜んでいるのです。
「現状維持 即是後退(げんじょういじ そくぜこうたい)」という言葉があります。
現状維持は後退の始まりだ、ということです。
ディズニーランドの生みの親であるウォルト・ディズニーさんの「現状維持では、後退するばかりである」という言葉も有名ですよね。
このことについて、パナソニックの創業者である松下幸之助さんは次のような言葉を残しているそうです。
人間、ともすると変わることにおそれをもち、変えることに不安を抱く。
しかし、すべてのものが刻々と変化する今日、現状に安んずることは、即、後退につながる。
きょうよりあす、あすよりあさってと、日に新たな改善を心がけよう。
仏教には、諸行無常(しょぎょうむじょう)と説かれています。
「諸行」とはすべてのもの、「無常」とは、続かないこと。
大なり小なり、状況は日々刻々と変化しています。
どんなに安定していて、順調にいっているように見えても、それに甘んじて努力をやめてしまったら、いつの間にか後退してしまうのですね。
そこに現状維持の恐ろしさがあります。
未来に向かって生きていける人
今までに得てきた成果や評価は、それまで積み重ねてきた努力の結晶ですから、本当に素晴らしいものです。その積み重ねてきた努力をより輝かせるのが、未来へ向かう向上心です。
昨日の自分より、一歩でも半歩でも良い方向へ変わっていく。
それを続けていくことで、受ける結果は何倍も何十倍にもなります。
「NEXT ONE」という言葉には、次の作品への期待や未来への希望が詰まっているような気がします。
変化する日々の流れにも負けず、昨日よりは今日、今日よりは明日と向上心を持って努力を続けられる人は、輝きを増し、未来に向かって生きていける永遠の青年なのですね。
「明日はもっと最高な日だ」という気持ちが、日々に活力を与えてくれるのではないでしょうか。
毎日前進に心がけていきたいと思います。
それでは、また(^^)/ -スタッフブログ, メディア
この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!