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「ソロ充」と「ひとりぼっち」の違いはどこに? 日々を明るくする方法とは

 

2020/01/16

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。

「ソロ充」の人 「ランチメイト症候群」の人

先日、別の記事を書いている時に、「ソロ充」という言葉があるのを初めて知りました。

一人(ソロ)で過ごす時間が充実しているということだそうです。

「おひとり様」という言葉もよく聞くようになり、お店に一人で行くだけではなく、ディズニーランドなどのテーマパークにも一人で行く人がいるのだとか。

現代では1人で過ごすということが一種のエンターテイメントになっているようですね。

一方、一人で過ごすことを「孤立している」ということで否定的に見る向きもあります。

学生時代、いつも一人でいる人は「友達がいない寂しいヤツだ」と評価されるのが普通でした。

だから、一人にならないようにと、他人に合わせるのに一生懸命だった記憶があります。

そんな環境に置かれているからか、現代では1人で昼食を食べることに恐怖や不安を感じる人が多くなりました。

ランチメイト症候群」と言われ、ひどい人だと昼食の時間が苦痛であることを理由に会社や学校をやめてしまう人もいるそうです。

そこまでいかなくても、わざわざ人目のつかないところを探して食事をしたり、さっと済ませて食堂にいる時間を少なくしたり、どうにか昼食時間をやり過ごそうと試行錯誤している人が多いと聞きます。

「一人でいる」という時間は同じなのに、「ソロ充」と言う人もいれば「ひとりぼっち」だと言う人もいて、感じ方は正反対です

この違いはどこから来るものなのでしょうか?

心が作り出す私たちの世界

仏教では、私たちの住む世界は各人の心が作り出していると教えられています。

これを「業界(ごうかい)」と言われます。

「業(ごう)」とは、仏教の言葉で「行い」のこと。

仏教では、身体を動かすことを身業(しんごう)、口で話すことを口業(くごう)、心で思うことを意業(いごう)と言い、三通りの行いとして説かれています。

中でも一番重視されるのは意業です。

私たちは、心で思うことは外には見えないことから、体や口の行いよりも軽く見ているのではないでしょうか。

しかし、身体を動かすのも、口で話をするのも、心が元になってのことです。

「今日はあのスーパーへ買い物に行こう」と思うから出かけるのでしょうし、「連絡を伝えなきゃ」と思うからこそ、話すという行為が出てくるのです。

スーパーに着いてから「スーパーへ行こう」と思う人もなければ、連絡を伝えてから「連絡を伝えよう」と思う人もいないはずです。

心で思うことが先で、後から身体の行いや口の行いに現れるのですね

中国の善導大師(ぜんどうだいし)という高僧は、「一人一日の内に八億四千の憶あり」と言われました。

心は絶えずいろいろなことを考えていて、忙しく動き回っています。

身体を動かすより、口で言葉を発するより、はるかにたくさんの行いをしているのが心だ、ということです。

同じ時間、同じ場所で過ごしていても…

日々それだけたくさんのことを思っているのが私たち。

一つも違わず、全く同じ行いをしている人は70億の中に一人もありません。

私たちは、その行いをもとに作り上げられた一人一人の業界に住んでいるのです

ですから、同じものを見ていても、同じ時間を過ごしていても、それによって感じることは一人一人異なります。

携わったプロジェクトが成功して上司に褒められた人には、雨が降っていても世界は輝いて見えるかもしれません。

一方、仕事で重大なミスをして上司からこっぴどく叱られた人には、天気は快晴でも世界は灰色に映るでしょう。

同じ時間、同じ場所で過ごしていても、自分の行いによって、見え方は180度変わってしまうのです

一人でいるという時間は同じでも、「充実している」と感じる人、「寂しい」と感じる人がいるのは、人によって心の景色が異なるからです。

一人でも思い切り楽しい時間を過ごすことができる。

前向きな心に切り替わることで、過ごす時間はガラッと変わってしまいます。

そういう意味では、「ソロ充」な人が増えているのは喜ばしいことなのかもしれません。

心を明るくするには

しかし、たとえ一人でいることには悩まなくても、別のところでは悩むこともあるのではないでしょうか。

違う世界に住んでいるからこそ、悩みも十人十色、様々です。

ある日は輝いていた景色も、また別の日はくすむこともたびたびです。

浮いたり沈んだり、私たちの心はせわしなく動き回っています。

一時的ではなく、本当の意味で心を晴れ渡らせ、明るい世界にする方法を教えられているのが仏教です

心が晴れ渡ったら、一人の時間もより明るく生まれ変わるのではないでしょうか。

それでは、また(^^)/

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