自分を探すなら“内面的な旅行”をしよう! 昨年の漢字と法鏡(ほうきょう)
2020/01/16
皆さん、こんにちは!
チューリップ企画スタッフのわかです。
昨年を漢字一字で表すと
先日、兵庫県の方から書籍注文のお電話を頂いたのですが、ご用件をお聞きしたあとで、こんなことを質問されました。「昨年1年間を漢字一字で表すとしたら何ですか?」
年末に、その年を表す漢字というものが毎年発表されます。
ちなみに昨年の漢字は「金」でした。
なんといってもオリンピックでの金メダルラッシュが印象的だったということなのでしょうね。
「いろんな人にこの質問をしてるんですけどね。これを聞くとその人の考えてることがわかる気がするでしょ。
私はね、『教』という漢字なんですよ。
去年は移動映画館に初めて参加して、仏教について教わることが多かったからね!」
その方は嬉々として語っておられたので、私もつられて嬉しくなりました。
とてもいい1年を過ごされたようで、明るく元気なお声を聞くと気持ちが晴れやかになります(^^♪
そのままその方のお話になると思いきや、再び話題は私の昨年の漢字の話へ。
笑ってごまかそうとしたのですが、失敗に終わり、結局そのお電話の中ではちゃんとお答えすることができませんでした(^_^;)
「今度電話した時にはまた聞くからちゃんと考えといてね!」と爽やかに言われ、電話を終えたのでした。
一言にまとめる難しさ
1年と言っても365日のうちにはいろいろな出来事があって、語りつくせないほどです。それをたった一つの文字にするというのはなかなか大変なもので、一部は表せてもすべてではない、ということになってしまいがちです。
1年の中でも特に印象的な出来事が漢字一文字に表わされているのでしょうね。
その方も、移動映画館で聞かれたことが心に残っておられた様子でした。
仏教はお釈迦さまが45年間かけて説かれた内容です。
その内容が7千冊余りのお経となって残っているというのだから、たくさんのことが説かれているのだろうなと誰もが思います。
お釈迦さまが亡くなられるとき、お弟子が「仏教とはどんな教えか、一言でお聞かせください」と尋ねたのだそうです。
そんな膨大な数の経典に説かれていることを一言で表すなんて、かなり難しいと思うのですが、お釈迦さまはすぐに答えられました。
「仏教とは法鏡(ほうきょう)である」
「法」とは真実、「鏡」は自分自身を映し出すものですから、仏教は「人間のありのままの姿を説かれた教え」と言われています。
それは、すべての人に共通する姿なのですが、実際の人間は10人いれば10通りの人がいて、感じることも人それぞれ違います。
人それぞれの心に合わせて教えを説かれたので、7千冊ものお経になったのですね。
自分探しをするのなら
仏教を続けて聞くということは、鏡に近づいていくようなものだと教えられます。鏡に近づけば近づくほど自分の姿がはっきり見えるように、聞けば聞くほど自分の姿が知らされてくるのです。
「自分探しの旅に出る」とよく言われます。
自分探しをするときには海外に行く人が多いようですが、大学時代に読んだ本には、
「海外に行くというような外面的な旅行よりも、自分の心の中を見つめていく内面的な旅行の方が大事だ」と書いてありました。
仏教で説かれている人間の姿をよく聞いて、じゃあ自分はどうだろうかと考えることで自分の心を見つめる機会にもなるのではないでしょうか。
再び昨年の漢字の話に戻り…
さて、私自身はいったいどういう年だったのかということですが…。お電話を終えた後、自分にあったことをいろいろと考えて、「進」という字かなあと考えました。
昨年は自分にとって転換期となる1年でした。そして、自分の中で人生が大きく進んだようにも感じています。
心の中でひそかに思い描いていたことが実現していくというのは、わくわくするものです。
今年もまた、一歩一歩堅実に歩みを進めていきたいなと思います。
それでは、また(^^)/
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この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!