私の心に潜む「恐ろしい呪い」とは? 「逃げ恥」に学ぶ心の美しさの秘訣
2020/01/16
こんにちは!
チューリップ企画スタッフのわかです。
「逃げ恥」がついに終わってしまいましたね。
皆さん、逃げ恥ロスは大丈夫ですか?
気まずい空気はいったいどこから?
もともとは赤の他人だった2人が、徐々に距離を縮めていく様子が面白かった「逃げ恥」。物語の終盤に向けて2人は心を通わせ、多少の事件はありつつも、仲がいいまま順調にいくのかなと思っていました。
ところが、最終回で漂うちょっと不穏な空気。
今までは平匡から給料をもらって家事をしていたみくり。
ところが、現実に主婦として働くとなったら、当然給料はなく、当たり前のこととして働かなくてはいけません。
しかも、新たな仕事もすることになり、今まで完璧にこなしていた家事は、徐々に手抜きが目立ち始めます。
平匡も分担してやってくれてはいるものの、お互いのできていないところばかりが目につき、だんだんとたまってくる不満。
仕事の疲れなどもあり、心に余裕がなくなってしまったみくりは、ちょっとしたことから平匡にあたってしまい、2人の間にはぎすぎすとした気まずい空気が流れます。
みくりは、自分のそうした言動で平匡から愛想を尽かされてしまうのではないかと、自己嫌悪に陥ってしまいました。
遠ざかる「なりたい自分」
選ばれたくて、認めて欲しくて。なのに、なりたい自分からどんどん遠ざかる。
今までだったら、どれだけでも「優しい人」を演じられたのに。
今までだったら、不満なんか持つことなく一緒にいられたのに。
人から好かれるのは、ちゃんと気遣いができて思いやりのある人。
だからこそ、そういう人だと見えるように、みくりは一生懸命自分を繕っていました。
ところが、心に余裕がなくなると、自分の事ばかり優先してしまうのです。
理想の自分に近づこうと努力すればするほど、ほど遠い自分の姿が見え、こんな自分では嫌われてしまうと落ち込む。
誰しもが経験することではないでしょうか。私自身、日々そんなことを繰り返しています。
私たちが戦う「煩悩」とは
仏教には「煩悩」という言葉があります。年末になるとつく「除夜の鐘」は、煩悩を消すためのものとよく聞かされたものです。
全ての人に煩悩があり、その中でも特に恐ろしいものが「欲」「怒り」「ねたみ」の3つだと教えられています。
給料がもらえれば、それだけ欲を満たすことができるから、一生懸命家事もこなすけれど、給料が出ないなら一生懸命働けない。
いつだって少しでも楽をしたいという気持ち一杯で、自分の都合ばかりを優先してしまう。
それでも自分なりに頑張っているんだから誉めてほしいのに、できないところを指摘されると腹が立つ。
私たちの心は毎日「欲」や「怒り」に振り回されて忙しく動き回っています。
こんなことではいけないと、そういう心と常に戦っているのが私たちなのです。
嫌味を受け流す百合の懐の広さ
「逃げ恥」の登場人物はみんな魅力的な人たちですが、その1人がみくりの伯母である百合です。百合はずっと仕事一筋で来たために、40代も終わりという年齢でありながら未だ独身。
しかし、ひょんなことから出会った、自分より一回りも年下の風見から好意を寄せられるようになります。
百合は、風見に好意を寄せる20代の女の子から年齢のことで嫌味を言われた際、以下のように切り返しています。
私が虚しさを感じることがあるとすれば、あなたと同じように感じている女性がこの国にはたくさんいるということ。
今あなたが価値が無いと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。
自分がバカにしていたものに自分がなる。それって辛いんじゃないかな。
私達の周りにはね、たくさんの呪いがあるの。あなたが感じているのもその一つ。
自分に呪いをかけないで。そんな恐ろしい呪いからは、さっさと逃げてしまいなさい。
私を醜くする「恐ろしい呪い」
女の子が百合に嫌味を言ったのは、ひとえに嫉妬からです。風見に好かれたいという欲を満たしたいがために、それを邪魔する相手を貶めるようなことを言ってしまう。
しかし、それは「恐ろしい呪い」です。
そうやって煩悩の心のままに振る舞えば振る舞うほど、自分を醜くしてしまうのです。
お釈迦さまは「外見の美しさより心の美しさの方が大事」だと言われたそうです。
私たちは外に見える言動を良くすれば問題ないと思う傾向にあるようですが、言葉を話すのも、体を動かすのも、すべて心が元になってのことです。
元の心が醜かったら、いずれ必ずそれが言動にも表れます。
外見にとらわれず、大切なことを知っている百合は本当に魅力的な人です。
心の美しさを磨く努力
平匡も言っていましたが、生きていくのは面倒なことばかりです。人間関係はその最たるもの。いろいろな人と一緒にいて、時には疲れてしまうこともあるでしょう。
しかし、めげずに努力を続けていったならば、その努力は実を結び、きっと自分にとっても相手にとっても生きやすい毎日に変わっていくはずです。
外見の美しさを磨くのも、もちろん素敵なことですが、心の美しさを磨いていくことをいつも忘れないようにしたいですね。
さて、私の今年の投稿はこれで最後となります。また来年お会いしましょう。
それでは皆様、よいお年を(^^)/
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この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!