うまくいかないのは誰のせい? タラレバ娘と愚痴の心
2020/01/16
皆さん、こんにちは!
チューリップ企画スタッフのわかです。
さて、今期のドラマが始まりだしましたね。
ドラマをテーマにした記事も第5弾となりました。
今回は、初回放送後多くの女性たちから共感を得たという「東京タラレバ娘」を取り上げたいと思います。
30歳 独身という現実
元々漫画が原作のこの作品、独身のまま30代を迎えてしまった女性たちの姿を描いています。主人公は吉高百合子さん演じる、売れない脚本家、鎌田倫子。
彼女には高校時代からずっと一緒にいる香と小雪という2人の親友がいます。
倫子は、そんな親友たちと居酒屋に集まって女子会をしては、愚痴を言い合う日々を送っていました。
東京オリンピックが開催される頃には、もう自分も結婚していて、子どもも2人くらいいると思っていたのに、蓋を開けてみたら30歳になった今も子供はおろか結婚もできていない。
「このままじゃまずい!」と焦る倫子のところにチャンスが到来します。
倫子が仕事で付き合いのある早坂から「大事な話がある」と食事に誘われたのです。
期待の先に待っていたのは
倫子はちょっとした期待を胸に、食事に行きました。早坂とは以前から付き合いがあり、何年か前には告白もされたのですが、当時冴えなかった彼と付き合う気にはなれず、即答で断っていたのでした。
しかし、今となっては昇進し、あか抜けた彼。
食べ物の好みも似ているし、会話もすごく楽しい。
この人となら楽しい人生が過ごせるのではないかと思い始めた矢先、彼から告げられたのは好きな子がいるから相談に乗ってほしいという言葉。
以前フった相手から、何も言わないうちにフラれてしまうという現実に打ちのめされた倫子は、またも親友たちに愚痴をこぼします。
「あの時告白を受けていれば」
「もし早坂さんがフラれたら」
自分にもチャンスが巡ってくるのにと、口々に言い合う3人。
そんな中、彼女たちはとある一人のイケメン青年に出会います。
その青年こそ、「タラレバ娘」の名付け親。
青年に言われた言葉は深く彼女たちの心に突き刺さり、ことあるごとに頭の中をよぎります。
それからは何をしてもむしゃくしゃして、うまくいかないのはあの言葉のせいだという気がしてくる。
「自分で立ち上がれ」 刻み込まれた言葉
3人で愚痴を言ってはお酒を飲み、また別の店で飲みなおそうと歩いていたところ、倫子はお店の入り口の脇に置いてあった鉢植えにつまずき、転んでしまいます。そこへお店から出てきたのはあの青年。
目の前に現れた青年を敵とばかりに睨み付け、自分たちが惨めな思いをしているのをことごとく青年のせいだと噛みつく3人。
「だいたい、目の前で女の子が転んでるんだから、助けてあげるのが普通じゃないの?」
3人から非難がましく言われた青年は、黙ってかがみこむと、倫子ではなく、倫子が躓いたことによって倒れた鉢植えを起こしました。
「せっかく綺麗に咲いてるのに…。自分が好きで飲んで転んだんだろ?
いい大人は、自分で立ち上がれ。あんたたちはもう“女の子”じゃないんだから」
青年は、3人に容赦のない一言を吐き捨てて、その場を後にします。
「なんでそんなこと言われなきゃいけないの?」とイライラしながらも、その言葉は倫子の胸に深く刻み込まれました。
そうして、今まで他人にばかり向いていた目が、今度は自分に向き始めます。
自分を見つめて気づいたこと
ある日、カフェに座って物思いにふける倫子は、街行く家族や恋人たちを見てぽつりとつぶやきました。「恋人作ったり、家族を作ったりする人ってすごいよね」
恋人ができる人も、結婚できる人も、ちゃんと行動を起こし、それだけの努力をしたということ。
自分がやってこなかった種まきをしてきたということ。
今まで他人のことを評価しても、自分の行いを正そうなんて思いは微塵も出てこなかった。
「自分はチャンスに恵まれないだけで、何も悪くない」そう思っていたのです。
愚痴はどこから出てくる?
「愚痴」というのは、もとは仏教から出た言葉です。仏教では、私たちを煩わせ悩ませる心を「煩悩」と言います。
一人に108あると教えられますが、その中の一つに愚痴があります。
愚痴とは、誰かを羨んだり、恨んだり、嫉妬したりする心です。
そんな心をなぜ愚痴といわれるのかというと、愚かでバカな心だからです。
仏教では「因果の道理」といって、以下のように教えられています。
善因善果 悪因悪果 自因自果
「良いことをすれば良い結果、悪いことをすれば悪い結果、自分のやった行いは、すべて自分に結果が返ってくる」ということです。
この因果の道理がわからないことで、それが他人への恨みとなり、嫉妬となるのです。
そんなことを思うのは愚かなことですよ、という意味で「愚痴」と言われています。
「なんで自分ばっかりこんな目にあわなきゃいけないの?」
「なんであの人ばっかり良い目をみるの?」
自分に悪い結果が来るときは、自分がそういう行いをしたから。
幸せに恵まれている人がいるならば、その人は表には見えなくてもそれ相応の努力をしているはずです。
「なりたい自分」になるために
それがわからないから「愚痴」という心になって出てきてしまうのです。しかし、それでは何も変わりません。
他の人はどうであれ、自分自身が「なりたい自分」になるための行動を起こせているかが一番大事なこと。
倫子は青年の言葉でそのことに気づき、自分で立ち上がろうと思うようになりました。
生きていれば、過去の選択に後悔することもある。
何の根拠もなくても、少しの可能性にすがりたくなることもある。
でも、あくまで自分の人生を決めるのは自分自身です。
自分の人生を良い方向へ転換させたいと願うなら、ベンチで高みの見物をするのではなく、自らバッターボックスに入りなさい、とこのドラマは訴えていました。
女子が集まると愚痴話に花が咲くものかもしれませんが(^_^;)
日頃のストレスを発散した後は、自分磨きに頑張れる、プラスの方向に進んでいけるような女子会ができると、もっと毎日が楽しくなるのではないでしょうか。
それでは、また(^^)/
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この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!