八面六臂の活躍ができれば毎日楽しい? 才能と幸せの関係とは
2020/01/16
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
チューリップ企画スタッフのわかです。
八面六臂の活躍がしたい!
生来私は不器用なので、器用に何でもこなせてしまう人に常々あこがれていました。不器用なら不器用なりに頑張って取り組めばいいのですが、やはり、効率よく手際よくあらゆることができてしまう人には、どうしたって勝てません。
昨年ドラマ出演をきっかけにブレイクした星野源さんは、ミュージシャン、俳優、エッセイスト、コラムニスト、コントもこなせば声優もこなす、マルチな活躍をされています。
一つのことで成功するだけでもすごいことですが、それを同時並行でこなしてしまうなんて、同じ人間でも能力はこんなに違うものなんだな、としみじみ感じてしまいます。
そのように、多方面で活躍できる人、また、一人で何人分もの仕事ができる人に対して、「八面六臂の活躍だね」と言うことがあります。
仏像の形を表す際に、○面○臂と言われるところからきている言葉だそうです。
八面六臂であれば、顔を八つ、腕を六本持っているということ。
あまりにも忙しい時に、「体がもう一つあれば」とか、「腕があと二本あったら」と言ったりしますが、顔が八つ、腕が六本あれば、同時にいろいろなことができそうです。
才能があれば幸せなのか?
そのようにいろいろな才能があって、何でもこなせたら、さぞかし愉快な人生が送れただろうなあ、と思ってしまいますよね。もっと器用だったら。
あんな才能があれば。
資産家の家に生まれていれば。
私たちは、自分にないものを持っている人を羨んでは、「もし同じものを持っていたらきっと幸せだったに違いない」と考えたりします。
しかし、本当に同じものを持っていたら幸せになれるのでしょうか?
器用な人は器用な人なりに、才能のある人は才能のある人なりに、資産家の人は資産家なりに、いろいろな悩みを抱えているものではないでしょうか。
その立場になっていないから見えていないだけで、本当はそれを持っているからといって、幸せになれるものでもないのかもしれません。
「有っても無くても同じこと」とは?
お釈迦さまは、「有無同然」という言葉で教えられました。「才能や物に恵まれている人も、才能も物も持っていない人も、悩んでいることには変わりがない」ということです。
才能があれば、人よりも多くのことができるかもしれません。
しかし、それゆえに、周りからの期待も高く、大きなプレッシャーと戦っているようです。
お金があれば、何不自由ない暮らしが手に入るかもしれません。
しかし、その資産を守るためには、どれだけの神経をすり減らさなければいけないのでしょうか。
多くのものを持っていたらそれだけ大変なんだから、何も持たない方がいいのでは、とも思いますが、そういうわけにもいきません。
生きていくには、最低限のものが必要ですし、どうしたって物や才能に恵まれていた方が幸せなんじゃないかという思いはぬぐえないのです。
ある人もない人も、みんなそれぞれの立場で、それぞれに悩んでいるんですね。
幸せになるためのポイント
お釈迦さまは、幸せになれるかどうかは物の有る無しで決まるものではない、暗い心が晴れているかどうかで決まるものだと仰っています。幸せになれていない原因は、暗い心にあると教えられているのです。
病気にかかると、どんなごちそうも美味しく味わえないように、心が暗いと、どんなに才能や財産に恵まれていてもそれらを心から喜ぶことができません。
ですから、その暗い心を晴らすことが大事だと言われています。
暗い心を晴らす方法を示され、恵まれている人も、恵まれていない人も、等しく幸せになれる道を教えられているのが仏教なのです。
不器用な自分からしたら、器用な人が羨ましいと思う気持ちも当然出てきます。
しかし、人と比べて能力が低いからといって、悲観的になることはないのですね。
目指すゴールはちゃんとあって、そこにたどり着くまでの手段として、一人一人用意されているものが違うというだけの話です。
だから決して、能力がないから幸せになれないということはないのです。
才能や能力を磨いて向上していくのも、もちろん大事なことですが、今持っているものをいかに使うかでも、日々の生きやすさは違ってくるはずです。
「自分は不器用だからうまくいかないのは仕方ない」と、能力のないことを言い訳にして、立ち止まっていてはもったいないのではないでしょうか。
自分の持てるものを最大限に使って、周りの人にとっての「なくてはならない存在」になれるよう、進んでいきたいものですね。
それでは、また(^^)/
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この記事を書いたスタッフ
チューリップ企画コールセンターのわかと申します。
静岡の温暖な気候の中で育ったせいか、のんびりと構えていることが多く、周囲からはよく「いつも安定しているね」と言われます。
日常の様々な出来事を物語化することが好きです。
学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々を過ごしていました。
そんな小さい頃からの癖で、日常の出来事を無意識に観察していることがあり、見ているうちに周囲の人間関係も客観的に把握することができるようになりました。
今まで見てきた人間関係、自分自身の悩んだ経験や、日々の電話応対の中でのお客様の声などを通して、皆様の悩みに寄り添える記事を書いていきたいと思います!